『PD手帳』と海外報道番組の対応の違いは?(その2-米国)
<米国の例>米CBS『60分』、ブッシュ大統領軍服務疑惑暴露
外部に真相の調査依頼
副社長と責任プロデューサーら4人解任
『PD手帳』のような米国の代表的な探査番組はCBSの時事番組『60分』(60Minutes)だ。プロデューサーではない記者たちが作るが、1968年誕生後、40年という長寿番組だ。しかし『60分』も何回か誤報騒動に包まれている。代表的なものが2004年、米大統領選挙時のジョージ・ブッシュ大統領の軍服務疑惑の暴露だった。その年の9月8日、同番組はブッシュ大統領がテキサスとアラバマ州防衛軍に服務した72年から2年間、職務遂行基準を満たすことができなかったにもかかわらず、良い評価を受けたとし、軍服務に疑惑があると報道した。同番組は当時、ブッシュの上官だったジェリー・キリオン(84年死亡)中佐が書いたというメモ4件を手に入れたと証拠として掲げた。メモには「ブッシュ氏は68~73年まで操縦士たちの義務である身体検査を1度も受けなかった」「ブッシュ氏は訓練で一定水準に達していなかった上、服務義務を完全に行わなかったにもかかわらず、高位層からブッシュ氏の勤務成績を高く評価せよという圧力を受けた」などの内容が書かれていた。