【社説】ワクチン事態、大統領が陳謝して収拾すべき=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2020.12.19 14:09
今日からイスラエルが新型コロナワクチン(ファイザー)接種に入る。英国・米国・カナダ・サウジアラビアに続いて5番目のファイザー製ワクチン接種国となる。欧州連合(EU)27加盟国も近くファイザー製ワクチンの接種を始める。一昨日、欧州委員会のフォンデアライエン委員長は「27-29日にEU全域でワクチンを接種する」と述べた。
しかし韓国はどの会社のワクチンをいつ接種できるのか、まだすべてのことが不透明だ。連日1000人台の新規感染者が出ているが、政府が昨日発表したワクチン計画は10日前と変わらなかった。全体4400万人分のうちアストラゼネカ(AZ)の1000万人分だけが確定した状態だ。ファイザーとモデルナ(各1000万人分)、ヤンセン(400万人分)のワクチンは購買約定書を締結したにすぎない。残り1000万人分は、ワクチン開発に各国が共同出資・購入する「COVAX」で交渉中という。
市民の協力と医療スタッフの献身で築いたK防疫をあたかも政府の治績のように自慢したが、最も重要なワクチン確保ではかなり出遅れた。今まで確保したというワクチンも問題点が多い。政府が唯一契約したアストラゼネカのワクチンは臨床試験問題で米食品医薬品局(FDA)の承認がいつ出るか分からない。アストラゼネカの免疫効果は70%にすぎず、95%前後のファイザーやモデルナを大きく下回る。アストラゼネカのワクチンについて保健当局は先日まで「他国の副作用を見た後に接種する」と述べ、世論が悪化すると「FDAの承認と関係なく(韓国の)食品医薬品安全処が審査する」と言葉を変えた。確保できたワクチンがアストラゼネカしかないため、これでも速やかに接種しようという意味ではないのか。COVAXは虚像に近い。平等なワクチンを主張するCOVAXは主に低開発国が対象だ。米デューク大グローバル保健革新センターによると、COVAXはファイザーとモデルナのワクチンを全く確保できていないという。