「創業」に対する幻想が招いた悲劇=韓国(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.11.25 15:56
韓国経済は今、長く続く低成長のトンネルを通っている。いつこのトンネルを抜け出せるかはよく分からない。ところがこの状況で表れるいくつかの数値は私たちをさらに暗鬱にする。
2010年末に94兆ウォンだった自営業者向け貸出が、今年10月末までの約4年間に40兆ウォン(約4兆円)も増えた。同じ期間、大企業向け貸出の増加額は29兆ウォンにすぎない。中小企業向け貸出はむしろ減った。自営業者向け貸出は現在、中小企業向け貸出額とほぼ同じ水準で、今後さらに増える見込みだ。金融界の立場で見ると、不良債権化する可能性が高い部門の貸出が最も速いペースで増えているといえる。
自営業者向け貸出の急増には、長く続いている内需不振が原因の一つに挙げられる。競争は激しくなる中で内需が低迷するため売上高が減少し、借金で延命する企業が増えるということだ。なぜ私たちの周囲にはこのように自営業者が増えたのだろうか。