【社説】依然として現実とかけ離れた大統領の状況認識=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.04.13 11:26
ソウル・釜山(プサン)市長再選・補欠選挙の民心は誤読することが難しいほど鮮明だった。ソウルで民主党が14年ぶりに大敗したということだ。国政運営に対する刷新要求がそれだけ大きかった。再選・補欠選挙が差し迫った中で実施された世論調査でも国政運営の方向がそのまま維持されるべきだという回答は5%に過ぎなかった。絶対多数は「全面修正」(35%)、「一部修正」(51%)だった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率が40%を記録した調査だったにもかかわらず、そうだった。大統領支持者も変えるべきだと考えているという意味だ。
昨日、文大統領が4カ月ぶりに開いた新型肺炎特別防疫点検会議で示した認識は驚くべきものだった。現在のワクチン不足に対して「全世界的なワクチン生産不足とワクチン生産国の自国優先主義による需給の不確実性」をせいにした。それから「わが国は多方面の努力と対策でワクチン需給の不確実性を顕著に減らしていると自信をもって申し上げられる」「国内生産基盤を確保したのがワクチン需給の不確実性を打開していくうえで多いに役に立っている」と主張した。昨年春以降、K防疫と抗体治療剤を過信し、ワクチンの購入は蔑ろにした戦略判断ミスの代価を今国民が高く払っている現実が目に見えないのだろうか。よっぽどでなければ、現実可能性が低いにもかかわらず当局者が国内委託生産ワクチンの輸出禁止まで口にするのだろうか。