韓国、病室・医療スタッフ・ワクチンない「3無危機」に
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.12.12 11:37
感染者は自宅で待機し、重症患者病室は埋まっている。新型コロナウイルス感染症の拡大初期に見られた大邱(テグ)・慶北(キョンブク)医療崩壊の悪夢が首都圏でよみがえっている。その間、専門家らは「冬のコロナ対応」を強調してきた。韓国政府が1200億ウォン(約114億円)を投じて「K防疫」の広報に余念がなかったという批判も出ている。ワクチンも不確かだ。契約を完了した唯一のワクチン、アストラゼネカ製品の米国での承認が遅れ、来年初めの接種計画も不透明になった。病室・医療スタッフ・ワクチンのない「3無」の冬を送らなければいけない状況だ。
11日の中央事故収拾本部によると、首都圏でコロナに感染しても自宅で待機する患者は326人にのぼる。9日(506人)より減ったが、京畿道(キョンギド)の病院待機者は11日が78人と、10日(80人)、9日(78人)とほとんど差がない。生活治療センターがオープンし、軽症・無症状患者が減っただけだ。京畿道の重症患者治療病床は1つだけが残っている。このため京畿道は11日、感染者6人を300キロ離れた全羅南道木浦(モクポ)に搬送した。重症病床が3床しか残っていないソウルも11日、4床を増やして日々を乗り越えている。先月初めは多くて一日4人だった死者数は最近7、8人に増えている。京畿道新型コロナ緊急対策班のイム・スングァン共同団長はこの日のブリーフィングで、「もう民間医療機関と国立機関が(重症患者の病床を)共に確保すべきだが、そのような議論が感染拡大ペースより遅れているのが残念だ」と吐露した。