【社説】米軍事オプション危機の中で韓国の外交安保ラインが見えない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.10.12 14:17
韓半島(朝鮮半島)を取り巻く状況が尋常ではない。「死の白鳥」と呼ばれる米国のB-1B戦略爆撃機2機が10日真夜中、北朝鮮近隣上空に予告なしに出撃した。先月23日に続き、2回目であるB-1Bの夜間出撃は今後も2~3週間置きに定例化し、北朝鮮の恐怖感を最大化すると伝えられた。そのうえに、ドナルド・トランプ大統領が直接ホワイトハウス状況室でB-1Bの出撃を見守ったという伝言が出て深刻性は増している。状況室は2011年当時、オバマ大統領がウサーマ・ビン・ラーディン射殺作戦を見守ったところで、戦時や戦時に準ずる状況で大統領が軍事作戦を指揮する場所だ。その場所でトランプ大統領はジェームズ・マティス国防長官など米軍首脳部から北核を防ぐための様々なオプションを報告されたという。軍事の行動オプションも当然含まれただろう。このような事実をホワイトハウスがあえて異例に公開したのも尋常でない。
これに米海軍のロサンゼルス級原子力潜水艦「ツーソン」も10日、鎮海(チンヘ)基地に停泊したことが分かった。また、ロナルド・レーガン号とともにルーズベルト原子力空母戦団も発進し、韓半島海域には異例に2隻の空母戦団が留まることになる。トランプ大統領が「戦時司令官」の面貌を誇示する中で、米国の核心戦略資産が次から次へと韓半島に集結しているわけだ。北朝鮮はこれに対抗して「危険千万な妄動」としながら超強硬な対応を決意した。韓半島が一触即発の危機状況にますます近付いている様子だ。