【コラム】氷河に閉じ込められた韓国政治(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.21 10:55
北朝鮮の核・ミサイルを含めた韓半島(朝鮮半島)問題の「オックスフォード辞典」といっても過言ではない宋旻淳(ソン・ミンスン)の力著『氷河は動く』が汝矣島(ヨイド、ここでは日本の霞が関に該当)の泥沼政争の素材になったことは残念だ。文在寅(ムン・ジェイン)は沈黙で不動の事実(fact)から逃げ、セヌリ党は禹柄宇(ウ・ビョンウ)-チェ・スンシルゲートを覆い隠せる好材料に出会ったとしてドナルド・トランプ氏より激しいトランピッシュ(Trumpish)な低質攻勢で文在寅を追い詰めている。宋旻淳が「本というものが著者の手を離れた瞬間、自ら生命力を持って著者が意図しない結果をもたらすとは思わなかった」と嘆くのも無理はない。
『氷河は動く』の著者は1975年初任外交官から外交通商部長官だった2006~2008年までの33年間の外交の端役と助役からついには外交の主役として、この期間に起きた主要外交交渉の成功と失敗に参加してきた。著者はその長い歳月の間、自ら参加または主導して至近距離で目撃した事件を几帳面にメモし続けた。彼はそのメモをインターネット情報で再確認しながら本を書き上げた。