【時視各角】「韓国は『失われた10年』も持ち堪えられない(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.12.22 09:23
正反対が日本式経営を守ったトヨタだ。長期の不況にも人員削減せず終身雇用を最後まで守った。代わりに役員年俸は労働者の賃金の3倍を絶対に超えないようにした。奥田会長は口癖のように「雇用保障は経営者の義務」と話した。「従業員は費用ではなく投資の概念だ。厳しい時に簡単に放り出せば会社がまるごと滅びかねない」(『トヨタ』キム・テジンなど著)。彼はルノー日産のカルロス・ゴーンが従業員2000人を解雇すると、「人を切る西洋のおばけ」と非難した。トヨタの従業員はこうした会社を信じ毎年カイゼンを通じて平均1兆ウォンずつ生産費用節減をやり遂げた。「トヨタマンは月給ではなく研究開発費をもらって暮らす」という話まで出てくる。
改めてトヨタの話を切り出した理由は、少し前の汝矣島(ヨイド)研究院の14ページの非公開報告書のためだ。報告書は「韓国は日本式の『失われた10年』にも耐えられないだろう」と診断した。ぞっとするが否定するのは難しい黙示録だ。きょうもこの国の貴族労組は「民衆総決起」の光化門(クァンファムン)広場に走って行く。「ストのない国を教えてほしい。そうすれば自由のない国を見せる」というサミュエル・ゴンパースの古い呪文を繰り返しながら…。最近経営権を受け継ぎ始めた大企業3世も信じられないのは同様だ。たいていが米国MBA出身で「韓国式経営」のマインド自体がない。収益性見通しによって冷酷になたを振るう。