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【コラム】外国人が住みたい社会=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.08 11:39
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米国の最近のホットイシューは「移民」だ。中央政界ではオバマ大統領と共和党が移民法の改革で鋭い攻防を行っている。南部テキサスの国境地域には中央アメリカからひそかに国境線を越えてきて捕まった子供5万人余りが収容されている。国境の取締り強化という昔ながらの素材の上に、児童人権というデリケートな問題が絡み合って、移民イシューは一層複雑になっている。

だからと言って、米国社会が移民封鎖や抑制に流れているのではない。むしろ、その反対だ。移民者を受け入れる政策と意志は確かだ。米国独立記念日(7月4日)週間を迎えて米国全域の約100カ所で市民権の授与式が開かれた。2日、そのうちの1カ所であるニューヨーク公立図書館で開催された行事に行ってみた。この日、米国市民権をもらった人は47カ国出身の150人。参加者は「これから皆さんは米国市民」という宣言に歓声をあげた。オバマ大統領は映像メッセージを送った。「ここまでくるのに苦労されたことだろう。これからは米国政府が皆さんを保護する」という約束に、参加者には感激の表情が明らかだった。

 
米国は基本的に移民者の国だ。移民者が建てただけでなく、絶えず移民者が流入する。オバマ大統領はある行事で「移民を受け入れるのは米国のDNA」と話した。彼の話は数字で立証されている。過去10年間で米国市民になった外国人は660万人を超える。米国経済は彼らによって労働力不足と革新エネルギーの枯渇という憂いから抜け出すことができた。世界の情報技術(IT)産業の心臓部であるシリコンバレーが端的な例だ。ここを牛耳っている相当数はインド・中国などアジア系の移民者だ。今年、ベンチャー業界で最高の大ヒットとなったWhatsApp共同創業者であるジャン・コウム(Jan Koum)氏もウクライナ出身の移民1世だ。フェイスブックのWhatsApp買収で彼が手にしたお金は85億5000万ドル。コウム氏は事実、米国経済にそれ以上の寄与をしたと見られている。彼が開発したWhatsAppでなかったら米国は近頃のコミュニケーションの主流になったモバイル・メッセンジャーサービス競争で他国に押されていたかもしれない。

移民が重要なのは、米国だけのことではない。移民の門戸を開くのは、海外の若い人材流入の土壌になる。多様性と差別性は、創意性と躍動性の土台になる。移民者は高齢化社会の弱点を埋め合わせもする。出産率の低下で生産人口が減る経済で移民者が提供する労働力は非常に大切だ。韓国社会も例外ではない。創造的な企業はなかなか現れていない。出産率は1.19人、経済協力開発機構(OECD)加盟34カ国の中で最も低い。

それならば韓国はどれほど移民の門戸を開いているのか。このように尋ねれば、一日と空けずに発生する事件事故に移民の荷物をまとめる人が少なくない状況で、何の外国人流入政策かという反論があふれるかもしれない。だが、それでも目指さなければならない。外国人が来て住みたいと思う社会が、地元の韓国人にとっても良い社会なのだ。移民を呼び入れる政策が切実だ。

イ・サンリョル ニューヨーク特派員

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