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民族主義が激突する東北アジア…韓日中の専門家が分析(2)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.03.18 16:52
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--東北アジアで民族主義は協力を遮る障害物なのか。

▼趙世暎=「そうだ。韓日中の経済交流さえ政治的な力比べの対象になっている。互いに信じられず不利益を自ら招く『囚人のジレンマ』の状況だ。包容的で開かれた民族主義に純化させなければならない」

 
▼金景一=「韓日中は3国協力事務局の設立など協力体制を構築してきたが、日本の誤った過去の歴史認識でそれ以上の進展が見られずにいる。『鈴をつけた人が鈴をはずさなければならない』ということわざのように、日本が過去を悔いるように韓国と中国が手を組まなければならない」

▼木村幹=「東北アジア3国が隣という理由だけで密接に協力するのは不可能なのではないかと思う。日本と中国は世論の抵抗が強い相手方とあえて協力を強化しなくてもインドやアセアン諸国などほかの地域と協力する機会が多いからだ」

--東北アジアもEUのような共同体を作れるか。

▼木村幹=「その可能性は低い。韓国が考える東北アジアの重要性と、中国や日本が東北アジアについて感じている重要性は完全に違うということを知るべきだ。貿易に大きく依存する韓国と違い、内需市場が大きい日中には国際関係でオプションが多い。貿易依存度が23%に過ぎない日本が、東北アジアに多くのエネルギーを使う理由は韓国と比較すれば相当小さい」

▼趙世暎=「3年前、英国とフランスは両国軍が航空母艦まで共同で使うことで合意した。一方、東北アジアでは中国が空母『遼寧』を就役させると韓国と日本では『我々も空母を持たなければならない』という声が大きくなった。欧州連合の誕生は、各国がある程度の主権をあきらめた結果可能だった。東北アジアの現実ではまだ考えるのが難しい話だ」

--今、東北アジアの葛藤は世論に便乗した政治指導者の責任も大きいという指摘が出ている。

▼趙世暎=「そうだ。指導者の責任が最も大きい。競争的に独島(ドクト、日本名・竹島)に行って認証写真を撮ったり北方四島を訪問したりしたのが代表的だ。政治指導者が偏狭な民族主義の対立をそそのかす限り、協力ははるかに遠い」

▼金景一=「日本政府の責任が最も大きい。日本の指導者と世論はお互いを利用して悪循環の輪を作った。世論も政府の友軍となって日本の右傾化を加速化させている。一方、韓国と中国の指導者は比較的正確に世論を引っ張ってきた」

▼木村幹=「外交官や財界要人など実務エリートは東北アジアの関係改善を望んでいる。だが政治エリートは違う。どこの国でも彼らの目的は『政治的地位の維持』だ。世論に反する行動をするのは難しい。かつては力が大きかった“実務エリート”が後退して“政治エリート”が浮上しているのは韓日中の共通現象だ。このために韓日間の妥協がさらに難しくなっていることを直視すべきだ」

--東北アジアの民族主義が直面している問題の中で最も重要なことは。

▼趙世暎=「過去の歴史と領土問題が最も優先だが、息の長い対処をすべきだ。民族主義の研究の大家であるベネディクト ・アンダーソン教授は2005年の訪韓当時『独島や過去の歴史は統一よりも小さい問題ではないのか』と話した。私たちが深く考えさせられる話だ」

▼金景一=「日本の軍国主義化と右傾化だ。その次に中国の大国主義化だ。1950年代に毛沢東が『大国主義はいけない』と警告したことを忘れてはならない」

▼李恭忠=「まず緊迫した問題は北核だ。だが、より重要なことは中国に対する認識が変わらなければならないということだ。中国の発展は無視できない客観的事実であり、東北アジアの構造の変化を主導する要素になった。『中国威嚇論』だけで現象を見て批判する人々が多い。しかし広い視野で中国の地位が大きく浮上した後、どんな役割をしてこそ建設的なのか理性的に討論すべきだ」

▼木村幹=「世界化とそれにともなう日本の地位低下が大きな問題だ。ポピュリズム政治と軽薄な民族主義の噴出も憂慮の恐れがある」

(中央SUNDAY第366号)


民族主義が激突する東北アジア…韓日中の専門家が分析(3)

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