世界2兆ドル「ムスリム市場」…日本など先争い進出、韓国は…(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.01.14 16:29
世界最大の食品企業であるスイスのネスレ。先進国市場が飽和状態に達すると1980年代からはイスラム圏に目を向けた。今は販売製品の50%が「ハラール食品」だ。「ハラール(Halal)」は「法的に許された」という意味のアラビア語だ。イスラム教の律法であるシャリーア(Shariah)が許容した方式で加工された食品をいう。例えばシャリーアが許容した鶏でも、屠殺方法によってはハラール食品とは認められない場合もある。鶏を殺す時に「神の名で」と唱えた後に一振りで静脈を切って屠殺しなければハラール食品とは認定されないからだ。屠殺者がムスリムではなかったり、屠殺前にすでに死んだりした状態でもいけない。食材料や屠殺法などが難しいにもかかわらず産業界が注目する理由は、ハラール食品の市場規模のためだ。市場調査機関のユーロモニターによれば、世界のハラール商品市場の規模は2兆1000億ドル(約2223兆ウォン)と推算されている。
ソウル梨泰院(イテウォン)のイスラム寺院前の商店街。あちこちで「ハラール」の単語が目につく。近隣のマートにもハラール認証マークがある缶詰め・菓子などの加工食品が並んでいる。食堂も同じだ。パキスタン飲食店に入ると、壁には鮮明に「ハラール」の表示が張ってある。キム・サンムクKOTRAクアラルンプール貿易館長は「ムスリムの所得水準が高まり、ハラール食品の安全性への信頼が大きくなる中で市場が急成長している」と説明した。