【コラム】不吉な亡国の予感=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.12.03 10:36
「今日の韓国の状況は旧韓末の亡国当時と正確に一致する」。筆者が『人民の誕生』(2011)の後続作『市民の誕生』を出した際に行ったある日刊紙のインタビュー内容だ。誇張でない。むしろこう付け加えたい。「その時よりもっと劣悪だ」と。韓国をめぐって繰り広げられる極東情勢がそうであり、それにもかかわらず生じている内部の分裂がそうだ。抗弁する人もいるだろう。百年間にわたり力をつけてきた今日の韓国は旧韓国末の朝鮮ではないと。しかし、このように言いたい。4強は韓国の成長以上に成長し、北朝鮮変数が突出したこの時代の力学構図で韓国の位置づけは限りなく狭まっていると。内部の分裂? 当時は分裂像が調整に限られたが、今は市民社会全般を分裂させているということだ。
それでも信じられなければ、中国・日本が設定した防空識別圏に狭まれた海とそこに閉じ込められた韓国を見ればよい。4強力学がどう作動するかを。防空識別圏をめぐる競争は溶岩のようにうごめく極東情勢に潜在する一つの象徴的な事件にすぎない。韓国は2つの分離線が重なる位置にある。韓中と日本を分ける「歴史対峙線」、韓日米と中朝を分ける「軍事対峙線」が、韓国の地政学的な住所を矛盾させた。情勢変化によって周辺国の表情を見なければならない状況だ。日本の右傾化は矛盾のジレンマを増幅させる。安倍政権は歴史対峙線の中枢神経である領土紛争を起こし、直ちに米国の後ろに隠れたが、韓国は中国と慰労酒を交わした後、うかうかと軍事対峙線に復帰しなければならない状況だ。済州道南側の上空に新鋭戦闘機が乱舞しても、韓国は見物するだけで、これといった方法はない。宮廷に閉じ込められて“正義の大国”が来ることを待ち望んだ高宗と、隙間戦略も駆使できない今日の韓国の何が違うのか。“乱暴な北朝鮮”が膨らみ、ここに領土紛争が重なれば、韓国の運命は強大国の力学に左右される。