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【中央時評】名分も実利もない戦作権転換延期=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.08.12 17:16
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2010年11月23日。北朝鮮が延坪島(ヨンピョンド)に砲撃を加えると、直ちに韓国空軍の最新鋭機F-15Kが非常出撃し、報復打撃態勢に入った。しかしそこまでだった。上部の打撃命令はなく、F-15Kはすぐ基地に帰還しなければならなかった。北朝鮮の挑発に断固たる報復を強調してきた韓国軍の空しい実体だった。当時、李明博(イ・ミョンバク)大統領はその原因が上部指揮体系に問題があると認識、金泰栄(キム・テヨン)国防長官を電撃的に交代した後、指揮体系改革に乗り出した。しかし原因は韓国軍が独自の作戦統制権を保有していないところにあった。

作戦統制権とは、軍事作戦の樹立と戦争遂行、軍事配置、報復打撃など一切の軍事行動に関する命令を下す権限を意味する。1978年11月の韓米連合軍司令部創設と同時に韓国軍の作戦統制権が連合司令部司令官に移管され、94年12月1日にようやく平時作戦統制権を取り戻した。それ以降は防御準備態勢(DEFCON)3以上段階での戦時作戦統制権を連合司令官が行使する。

 
しかし取り戻した平時作戦統制権さえも限界がある。「連合権限委任(CODA)」事項に基づき、戦争抑制と防御、停戦協定遵守のための連合危機管理、戦時作戦計画の樹立など6項目については、依然として韓米連合司令官が権限行使をしているからだ。特に航空力による北朝鮮打撃は「国連司令部停戦時交戦規則」に基づき米軍の統制を受けなければならず、韓国空軍の即時の報復打撃が不可能だ。韓半島の危機悪化を望まない米軍が協力しなければ、戦時・平時に関係なく韓国軍が独自にできることは少ない。

北朝鮮側が韓国軍を米国の“傀儡軍”と侮蔑する挑発を続ける理由はここにある。米軍が戦作権を行使する限り、韓国軍が独自の軍事行動に動けないと見るためだ。「韓国軍-主力、米軍-支援」形態の新しい連合防衛体制が構築され、韓国軍が戦作権を独自に行使することになる場合、北朝鮮が恐れるべき相手は米軍でなく韓国軍となり、北朝鮮が希望する平和協定も米国でなく韓国と締結するしかない。

このように戦作権は単に軍事的な効率性に限られる問題でない。韓国の運命を決める選択権に関する事項だ。それほど重大な戦作権転換を一度でもなく二度も延期することに、果たして名分と実利があるだろうか。これは同盟間の信頼や国家の威信とは関係なく、北朝鮮の挑発に対する報復意志が韓国にあるかどうかという問題でもある。繰り返される転換の延期は、これを放棄したまま米国に永続的に依存するというのと変わらない。


【中央時評】名分も実利もない戦作権転換延期=韓国(2)

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