韓・EU間FTA被害、初めて認定
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.08.24 15:17
全羅北道群山(クンサン)で豚肉を加工するA社は今年上半期、売上高が10%以上減った。 年間売上高が約60億ウォン(約4億2000万円)で従業員が15人のA社は、豚を食肉処理した後、包装して販売している。
昨年7月1日に韓国・欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)が発効し、販売量は減り始めた。 経営は今年に入ってさらに厳しくなった。 原因は価格だった。 今年上半期基準で韓国産サムギョプサル(三枚肉、冷凍)は1キロ当たり平均1万300ウォンだった。 しかしEU産は4900ウォンで‘半値’水準だった。 EU産は主にドイツ・オランダ・オーストリアなどから輸入される。 突然、経営難に陥ったA社は政府に支援を要請した。 FTA被害を受けた場合に救済する「貿易調整支援」制度のためだ。
知識経済部傘下貿易委員会は22日、A社が欧州産豚肉の輸入のため被害を受けたと認められると決定した。 これは「韓・EU間FTAで韓国国内の会社が被害を受けた」という政府の最初の判定だ。 貿易委は輸入品のため6カ月間にわたり売上高が10%以上減少する場合、被害企業に指定する。 委員会は「FTA発効後、安い欧州産豚肉がシェアを高め、A社の売上高・営業利益減少に影響を与えた」と判定した。 主に冷凍であるため価格が安いEU産豚肉は、2010年に5.6%だったシェアを昨年12%に伸ばした。