【社説】韓日中FTA、前向きに検討する時だ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.11.22 13:59
中国の温家宝首相が韓日中FTA(自由貿易協定)を提案した。韓中両国間でのFTAを強調して来た中国としては異例のことだ。さらに目を引くのは、FTA締結に関連するロードマップまで急きょ提示したという点だ。年内に妥当性についての共同研究を終え、来年から交渉を始めようと述べた。「できるだけ早くFTAを締結しよう」と言うのだ。われわれとしてはこの提案を拒否する理由はない。開放経済国家であるわれわれには、FTAは柱となる生存戦略だ。また、われわれにとって中国は、米国と欧州連合(EU)を合わせたものより、はるかに大きい貿易及び投資のパートナーだ。中国経済が沈めば、米国とEUの経済危機よりもはるかに大きい影響を受けるという構造だ。米国と中国の間でバランスを取らなければならないわれわれの政治的・外交的必要性もかなり大きい。韓中であろうが、韓日中であろうが、中国とのFTAを締結しなければならない理由がここにある。
問題はどんな戦略とプログラムを持って中国との交渉に臨むかだ。FTAは締結そのものが目的ではないからだ。できるだけわれわれに有利な結論を引き出さなければならない交渉なら、最大限緻密な戦略が必要だ。この点で、中国が韓日中FTAを提案した背景をよく見てみる必要がある。当然、米国のためだ。中国を牽制するために米国がアジアに対する影響力を強化しており、その手段の一つが環太平洋経済連携協定(TPP)だというのが中国の認識だ。