【時視各角】保守・ブッシュ、進歩・盧武鉉を評価した理由
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.05.28 09:43
盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の10周忌追悼式に肖像画を持って訪ねたジョージ・W・ブッシュ米元大統領。彼は実際、水準以下の画家だ。ブッシュ氏が持ってきた盧元大統領の肖像画だけを見ても分かる。構図・描写ともかなり幼稚だ。退任直後である66歳に初めて筆を握ったから当然のことだ。彼が会った世界指導者30人の肖像画を披露した2014年初めての展示会の時は「幼稚極まりない」という酷評があふれた。
そうしたブッシュ氏が3年後である2017年に画集を出版した時の世評は完全に違った。『Portraits of Courage』というこの画集はイラク戦当時大きくけがした退役将兵98人の肖像画とともに彼らの人生を記録した本だった。驚くべきことに、この画集はベストセラー1位を記録する。絵は依然としてアマチュア水準なのに。成功のカギは何だったのだろうか。それはブッシュ氏特有の率直さというのが秘訣だった。彼らを名分のないイラク戦に追い詰めたのはブッシュ氏自身だった。そのため、彼が彼らの哀歓に耳を傾けるのは並大抵ではなかっただろう。それでもブッシュ氏は彼らのところをいちいち訪ねて会った。世論が高く評価したのは彼がけが人の愛国心を美化する代わりに彼らの痛みを淡々と伝えたという点だった。ブッシュ氏特有の率直さによる響きがさらに大きかったのだ。