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堅固な米国経済、それを見守る韓国…ともに成長? すでに過去の公式

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.10.29 11:19
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7-9月期の米国経済が前年比4.9%成長し堅固な姿を誇示しているが、これを眺める韓国経済は心配が先に立つ。米国を中心に高金利と高物価が長期化すれば負債規模が大きい韓国の家計と企業にも悪影響を及ぼすためだ。過去に米国経済が好況を享受すれば輸出主導型の韓国経済もともに成長したが、すでに過去の公式だ。米国が「製造業ルネサンス」を叫んで生産施設を自国に大挙戻すなど「世界的分業体系」に亀裂ができてだ。

米商務省は26日、7-9月期の実質国内総生産(GDP)増加率が年率4.9%と集計されたと明らかにした。前四半期比では1.2%成長したが、同日発表された韓国の7-9月期GDP成長率0.6%の2倍水準だ。特に消費が4.0%、民間投資が8.4%増加し成長を引き上げた。

 
米連邦準備制度理事会(FRB)の高強度通貨緊縮にもかかわらず、米国経済が堅調な成長を維持する原因のひとつは製造業投資だ。過去に米国が世界化を主導しながら国外に工場を作り安い労働力を利用して「世界的供給網」の構築に出たとすれば、最近では自国優先主義を叫んで工場を米国内に呼び入れている。世界化によって米国内から工場が抜け出て雇用が消えたという不満を解消しながらだ。最終組み立てが米国内で行われてこそ補助金を支給するインフレ抑制法などが代表的な「リショアリング」政策に選ばれる。実際に米国企業の製造業雇用人口が2008年以降で最高値を記録するなど政策効果は少しずつ現れている。最近では米国企業だけでなく海外企業まで米国本土に吸い込む傾向だ。

米国が自国優先主義の流れの中で、1人だけ好況を迎えれば、景気回復動向が遅い世界の他の国々は変数をもうひとつ抱え込む状況になった。堅調な米国経済が高金利の長期化と国債利回りの急騰傾向を牽引し、世界的マクロ経済環境に影響を及ぼしながらだ。国債利回りの上昇によるドル高が代表的だ。国際金融センターのキム・ウィデ経済リスク分析部長は、「金利上昇に続くドル高は外国人投資家にその他の国の金融資産売り圧力を高めることになり、ドル建て資産に資金を移動させる誘引として作用する」と話した。他の国の内需と貿易に及ぼす波及効果も大きい。世界的長期市場金利のベンチマークの役割をする米国10年物国債利回りの上昇が韓国の長期金利と同調化して市場金利を引き上げたのが代表的だ。これは現在の企業の資金調達環境を悪化させ、家計負担を拡大し内需を萎縮させる要因に挙げられる。

家計と企業の負債規模が大きい韓国経済が米国発の高金利から受ける衝撃は特に大きい。最近ウォール・ストリート・ジャーナルは「韓米同盟が強化されたにもかかわらず、韓国が米国の高金利の代表的なスケープゴートになった。FRBの決定とこれをめぐる不確実性が世界にどのような波紋を引き起こすのかを見せる」と指摘した。米国経済もやはり中東情勢や消費萎縮の可能性などの不確実性に囲まれており、結局回復傾向が鈍化するだろうという見通しが出ているが、高金利による影響はしばらく続くだろうというのが専門家らの診断だ。米国の長期金利急騰傾向を牽引するのは景気の好調だけでなく、連邦政府負債など多様な要因が作用しているからだ。DB金融投資のムン・ホンチョル研究員は、「連邦政府負債が統制不能になるようなとても小さな材料だけ出てきても長期金利はいつでも大幅に急騰しかねない。少なくとも年末を過ぎてから市場金利が安定化するだろう」と予想した。

米国だけが1人好況の状況を安心して眺めることができないのは韓国だけではない。国際金融センターによると、米国の10年物国債利回りが1%上昇すると、7四半期後にユーロ圏と日本の成長率が約0.8~0.96ポイント下落することが明らかになった。特にユーロ圏の経済はロシアとウクライナの戦争などの余波で回復傾向が遅い状態だ。フィナンシャル・タイムズは「輸出減少と原油価格上昇でエネルギー集約的産業の生産に大きな打撃を受けた。欧州経済の見通しが悪化するのは米国の経済回復傾向と対照的だ」と書いた。

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