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「月給以外全部上がった」…韓国、高物価・高金利で実質所得-3.9%

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.08.25 12:01
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会社員のチョ・ソンミンさん(42)の先月の給料は、1年前に比べて10万ウォン(約1万円)増止まりだ。しかし、支出は同期間、50万ウォンほど跳ね上がった。各種公課金から食べ物に子どもの塾代まで、何もかも上がったためだ。何よりも2019年、家を買うために組んだローンの利子が20万ウォンほど上がった。チョさんは「息をするだけでも出て行くお金が大幅に増えて負担になる」とし、「月給以外全て上がったという話を実感している」と話した。

チョさんのように月給は足踏み状態だが、出ていくお金は増えたと体感するケースが多い。急騰した物価にローンの利子の負担が増えた影響だ。ただし、高所得層は「リベンジ消費」が増えた。

 
統計庁が24日に発表した「2023年4-6月期家計動向調査」によると、今年4~6月期の世帯当り月平均所得は479万3000ウォンだった。1年前より0.8%減少した。2021年4-6月期(-0.7%)以降、7四半期連続で増加傾向を維持していたが、マイナスに転じた。所得から物価上昇の影響を除いた実質所得は3.9%減少した。関連統計の集計を開始した2006年以降、最も少なかった。

実際に使えるお金が減ったのは屋根裏部屋のように上がった物価のためだ。昨年の物価上昇率は5.1%だった。国際通貨基金(IMF)通貨危機に見舞われた1998年(7.5%)以来24年ぶりの最高値だ。2011年以降、年間物価上昇幅は3%を越えたことがなかったが、昨年大幅に跳ね上がった。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の影響で莫大な資金が供給され、ロシア-ウクライナ戦争まで重なったためだ。

所得は減ったが、支出はかえって増えた。4-6月期の支出は365万2000ウォンで、1年前より4.1%増えた。防疫緩和にともなう娯楽・文化(14.0%)の支出が最も多く増えた。外食物価の上昇を反映した飲食・宿泊(6.0%)、電気・ガス料金など冷暖房費を含めた住居・水道・光熱(7.4%)支出の上昇も目立った。

特に税金や国民年金のような社会保険料、利子費用など自動的に出ていく「非消費支出」が96万2000ウォンで1年前より8.3%増加した。非消費支出で注目すべき項目は利子費用(13万1000ウォン)だ。1年前より42.4%急増し、非消費支出の13.7%を占めた。韓国銀行が2021年8月以降、10回にわたって基準金利を引き上げた余波だ。

所得から非消費支出を差し引いた処分可能所得(実際に使えるお金)は383万1000ウォンだった。1年前より2.8%減少した。2006年以降、最大の減少幅だ。処分可能所得より消費支出が大きい赤字世帯の割合(23.0%)は同期間0.2%ポイント増えた。所得統計の権威と呼ばれている東国(トングク)大学経済学科の金洛年(キム・ナンニョン)名誉教授は「処分可能所得の減少は消費の鈍化につながり、庶民経済の活力を落とすおそれがある」と述べた。

第1分位(所得下位20%)世帯の月平均所得は111万7000ウォンで、1年前より0.7%減少した。第5分位(所得上位20%)世帯の月平均所得は1013万8000ウォンで、同期間1.8%減少した。貧富格差の水準を示す「均等化処分可能所得5分位倍率」は5.34倍で、昨年の4-6月期(5.60倍)に比べて緩和した。

「リベンジ消費」は高所得層に該当する話だった。5分位世帯は外食・旅行など飲食・宿泊(16.0%)、自動車の購入、航空料など交通(14.5%)など消費を3.9%増やした。

一方、第1分位世帯は食料品・酒類以外の飲料(19.5%)、住居・水道・光熱(19.5%)、保健(12.9%)などの消費が0.5%増えた。「食べて、遊んで、旅行に行く」消費を増やした高所得層と、生活に必須の消費を増やした低所得層の対比が見られた。

企画財政部のチョン・ウォン福祉経済課長は「新型コロナ支援金の支給効果が減り、物価が上がって実質所得が後退した」とし、「脆弱階層・小商工業者の負担を緩和することに集中していく」と述べた。

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