【中央時評】貧しい高齢者、若者の未来にさせるのか=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.02.09 11:45
大韓民国で老いるということは恥ずかしさだ。若く見えるという社交辞令が乱舞し、1歳でも若く見えるようにするという服と化粧品が人気だ。「老」の字は最初から忌避対象になり、官庁でも老人は「オルシン(高齢者、お年寄りなどの意)」という単語に代替された。その騒がしい恭敬の裏には「トゥルタク(話すと入れ歯がカチカチなることを揶揄した言葉)」「老人虫」「年金虫」などのような高齢者をさげすむ「嫌老語」が広がっている。
老いることをさらに恥ずかしくさせるのが貧困だ。65歳以上の韓国の高齢者10人中4人は「相対的貧困層」だ。中位所得の半分にも満たない金額で暮らす。この数値は経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち断然トップだ。OECD平均の13.5%(2019年)の3倍に上る。それでも所得下位70%の高齢者に支給される基礎年金が導入され良くなってこの程度だ。各種経済指標でいつのまにかOECD上位圏を占めることになった韓国だが、この誇らしい数値を作った高齢者に返ってきたものは恥ずかしい統計だけだ。