15人死亡させて釈放? 「死刑にならない死刑囚」が呼んだ矛盾=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.04.19 13:54
死刑制度において韓国は矛盾している国だ。最初の矛盾は、刑が存在しながらも執行はしないという点だ。1997年12月30日、金泳三(キム・ヨンサム)政権での23人の死刑執行が最後だった。2つ目の矛盾は、死刑制度をめぐる政府の立場が国内外で異なる点だ。昨年7月に行われた憲法裁判所の死刑制度公開弁論で、法務部側は「遺族の怒りを無視できない」として死刑制度の存続を主張した。その半面、外交部はその5カ月後の12月、国連の「死刑制度モラトリアム」決議案に賛成した。
国際社会はこうした韓国を「実質的な死刑廃止国」と規定してきた。最後の死刑執行から25年4カ月間、特に問題はなかった。ところが最近、矛盾の影響が表れ始めた。すべての刑には公訴時効と同じく法的安定性を考慮した執行時効がある。死刑を宣告しながらも執行はしないため、時効(30年)が満了する死刑囚が出始めたのだ。ウォン・オンシクがその最初のケースだ。