【韓国梨泰院圧死事故】「後進国型事故ではない」…15年前に圧死体験した専門家が見た問題点
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.10.31 08:34
「圧死事故は決して後進国型事故ではありません。人が多く集まり、その上坂道ならばいつどこでも発生する危険があります」。
竜仁(ヨンイン)セブランス病院救急医学科のイ・ギョンウォン教授はソウル・梨泰院(イテウォン)の事故を見てもどかしさを禁じ得なかった。15年前に同様の事故を経験した専門家であるためだ。彼は2007年、「尚州(サンジュ)市民運動場圧死事故の臨床的考察」と題する論文を大韓救急医学会誌に掲載した。この論文は2005年10月3日に慶尚北道(キョンサンブクド)尚州の市民運動場で歌謡番組の収録直前に1カ所の出入口に人が集まり11人の死者、148人の負傷者が発生した事故に関するものだった。
イ教授は29日午後8時から30日午前8時まで京畿(キョンギ)消防本部災害総合指揮センターで救急隊員医療指導当直勤務中に梨泰院での事故の一報を受け、京畿道の消防・救急隊員に医学的指示をした。イ教授は「京畿道救急救助チームに『現場に出てきた災害医療支援チーム(DMAT)の医師に心臓マッサージ留保などの判断を求めよ』と指示した」と話した。