【コラム】「執行官」は去るが、アベノミクスはひとまず維持か…世界経済見通し(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.02.15 12:00
世界3位の経済大国、日本の通貨政策を率いる新たな司令官が姿を表わした。日本銀行の新総裁に指名された71歳の植田和男東京大学名誉教授だ。日本の政治構図から見て岸田文雄首相が選択した植田氏の国会承認は無難と予想される。これで4月8日に退任する黒田東彦総裁の10年天下は幕を下ろすことになる。
植田新総裁に対する世界的エコノミストの関心は結局ひとつだ。「アベノミクス」の象徴だった大規模金融緩和が持続するのか否かだ。黒田氏は名実ともにアベノミクスの執行官だった。2013年に日銀総裁に就任してから執拗に無制限の金融緩和を押し進めた。「日銀の印刷機をフル回転してお金を印刷する」という安倍晋三首相の約束を誠実に履行した。イールドカーブコントロール(YCC)政策、マイナス金利など世界の経済史に記録される「超緩和政策」が彼の指揮下で導入された。