【コラム】文在寅の世界観、尹錫悦の世界観(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.09.20 12:04
それでは、今の保守陣営の世界観が勢力を伸ばすことになるだろうが、現実は決してそうではない。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府がどのような世界を作ろうとしているのかをめぐっては明快ではない。国民の力が描く世界が何かを考えるとぼんやりしている。その理由は、国民の力が弾劾で崩れた保守の世界観を5年という時間が経っても新たに再建しなかったためだ。それによる結果が二転三転する政策だ。
かつて「豊かに暮らそう」というキャッチフレーズで実現した保守の世界観は安全保障への脅威の中で貧困を脱出することで目覚しい成功を成し遂げた。しかし、朴槿恵(パク・クネ)時代を経て限界が露呈した。トップダウン方式のリーダーシップは、民主主義の土壌である双方向コミュニケーションを疎かにする。国民を相手に自発的同意を得るメカニズムを構築しなければ、時には「被害訴え人」のような象徴操作と「電磁波マクワウリ」のような宣伝扇動に極めて脆弱だ。