【コラム】映画館に観客集まるが外国人には「コロナ鎖国」変わらず=韓国(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2022.05.29 12:44
ともかく『犯罪都市2』に続き今後公開される映画にも関心が高い。そのうちのひとつがカンヌ映画祭コンペティション部門に進出した是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』だ。ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ペ・ドゥナ、イ・ジウン(IU)ら人気俳優が出演しすでに171カ国に販売されたという。是枝監督は釜山(プサン)国際映画祭の常連監督で早くから韓国映画人らと交流してきた。『空気人形』(2008)にペ・ドゥナが主演で出演した時に韓国俳優が出る映画を再び撮ることを期待したが、韓国映画の監督を引き受けるとは思わなかった。是枝監督は『万引き家族』で2018年にカンヌ映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞した後、フランスで『真実』を撮り、今回は韓国で『ベイビー・ブローカー』を演出した。立派な監督が日本ではなく海外で続けて作品を作ることをめぐり日本の映画界に問題があるのではないかという声も出ているが、いまや「ワールドスター監督」として世界の映画人と息を合わせるのも自然なことだと考えられる。
濱口竜介監督は昨年の釜山国際映画祭で『ドライブ・マイ・カー』が上映された時、「釜山で撮ることにしたが新型コロナウイルスのためあきらめて日本で撮った」と明らかにしている。日本で撮ったが韓国の俳優も出演した。
現在日本で公開中である在日コリアン李相日(イ・サンイル)監督の『流浪の月』にはホン・ギョンピョ撮影監督が参加した。日本では『パラサイト』を撮影したホン・ギョンピョ監督が日本映画を撮ったと話題になったが、『ベイビー・ブローカー』もホン・ギョンピョ撮影監督が引き受けた。撮影監督がスポットを浴びることは多くないが、ホン・ギョンピョ監督は日本で「韓国映画界のレジェンド」として有名だ。『流浪の月』を見た日本の観客の中には「せりふではなく映像で主人公の心理を描いた」など彼ならではの映像美学について言及する人が多かった。このように韓国と日本の映画人が一緒に作った映画が相次いで出ている。