【韓中ビジョンフォーラム】ウクライナ情勢で分かれた世界…陣営化時代に備えるべき(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.05.18 11:47
ウクライナ情勢が長期化の様相を見せている。国際秩序が揺れ動く中、バイデン米大統領が20日に訪韓して尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と行う首脳会談では、韓国産武器のウクライナ支援問題が議論されるとみられる。新政権が発足10日目に早くも試される。韓中ビジョンフォーラムは16日、第14回会合を開き、ウクライナ情勢が北東アジアの火薬庫と呼ばれる両岸(中国と台湾)および韓半島(朝鮮半島)情勢に及ぼす影響について議論した。
◆洪完錫(ホン・ワンソク)韓国外大国際地域大学院教授=ウクライナ戦争の出口を探すのが容易でない。原因は複合的だ。ウクライナはユーラシア覇権掌握に向けた米露勢力の最大の闘争の場になった。米民主党とプーチン大統領の悪縁も無関係でない。民主党はロシアが米大統領選挙に介入したと見なし、プーチン大統領は域内の「革命」の背後に米国があると信じている。米国の立場でウクライナ情勢は欧州連合に対する統制権を強化し、軍需産業に活路を提供し、天然ガスの輸出にもつながる。プーチン大統領は2024年の大統領選挙を控えて支持率を高める効果がある。ウクライナ戦争により世界は米国中心の自由民主主義グループ、中露の権威主義グループの間で、政治と経済が同時に分離する二重分離時代を迎えている。核戦争の恐怖が目の前に近づいた点も注目する必要がある。プーチン大統領は核の先制使用の可能性を示唆した。中国はロシアが米国の対中封鎖を緩和する側面があり、内心、今回の事態の長期化を望むだろう。ウクライナ情勢は韓国に対し、国力を強化して周辺強大国に振り回されてはならないという教訓を与えている。また、二者択一や陣営外交が韓国の安全保障にプラスにならないことを見せている。自強の努力と共に国益基盤の実用外交が求められる。