日本からレバノンに逃亡した日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告（６７）が日本の刑事裁判体系を批判した。

ゴーン被告は１３日に放送されたＮＨＫのオンラインインタビューで、無罪判決がほとんどない日本の刑事裁判では自分を守れないと判断したとし、逃亡の正当性を主張した。

金融商品取引法違反容疑で逮捕、起訴された後、保釈されたゴーン被告は２０１９年１２月、大型楽器ケースの中に隠れて、関西空港から自家用飛行機を利用して、国籍を持つレバノンに逃亡した。

東京地裁は７月、ゴーン被告の逃亡を助けた容疑で起訴された米特殊部隊出身者のマイケル・テイラー受刑者と息子ピーター・テイラー受刑者にそれぞれ懲役２年と１年８カ月を言い渡した。テーラー親子は２０２０年５月、米マサチューセッツ州で逮捕され、今年３月に日本に身柄が引き渡された。

日本当局はゴーン被告が逃亡した後、国際刑事警察機構（インターポール）を通じて指名手配し、レバノン政府に身柄引き渡しを要請した。しかしレバノンは日本と犯罪人引き渡し条約を締結していない点を挙げ、身柄引き渡しを拒否している。

ゴーン被告は逃亡の動機を問われると、「日本の刑事裁判は９９．４％が有罪になることを知り、自分を守れないと判断した」とし「家族も不当な待遇を受け、日本を離れるしかなかった」と主張した。そして日本当局が捜査資料を渡してレバノンで裁判を受けるのなら応じるという意向を表した。

ただ、ゴーン被告は自身を追い出そうとする日産自動車内部の陰謀によって日本当局が自分を起訴した事実が明らかであるため、レバノンで裁判が実現するのは難しいはずだと主張した。

ゴーン被告は「大学でボランティアで経営戦略などに関する講義をしながら本を書いている」と近況を伝え、レバノン国民の大多数が私を支持していると話した。