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【コラム】北朝鮮、米国でなければどこに頼るのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.10.08 15:51
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先月のコラムでは、中国の強硬な立場表明で北朝鮮がむやみに挑発できなくなった状況に注目し、苦境に立つ北朝鮮が9月の最高人民会議以降に韓国に手を差し出してくるかもしれないと推測した。実際にそうなった。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は9月29日の最高人民会議で演説し、「南北関係が回復して新しい段階に発展していくかは南側当局の態度にかかっている」とし、南北通信連絡線を今月初めに復元すると述べた。

これに先立ち慎重な整地作業があった。9月24日に金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長が「南側が北朝鮮に対する敵対的な態度を変えるのなら、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の終戦宣言提案は良い発想であるようだ」と述べた。前後に一連のミサイル試験があったが、国際社会、特に中国の否定的な反応を誘発しないよう慎重だった。

 
金委員長はこの日、対話の扉は開かれていると示唆しながらも、関係回復のためには南側が「南北宣言を重視して誠実に履行することが重要だ」と強調した。2018年に南北は板門店(パンムンジョム)および平壌(ピョンヤン)共同宣言で、経済協力を通じた北朝鮮支援など過去のすべての合意を履行することにした。南北間の「蜜月」はすぐに崩れたが、それは韓国の支援が国連安保理の制裁違反に該当する可能性があったからだ。

今回は違った。オーストラリアの事例のためだ。先月16日、オーストラリアが米国・英国の協力で原子力潜水艦を導入すると発表した。これはある時点には核物質や原子炉、または両方ともオーストラリアに移転されるという意味であり、核拡散防止条約(NPT)体制では極めて異例だ。韓国がオーストラリアを例に挙げて米国を説得すれば、北朝鮮に対する強硬立場を緩和できたはずだ。制裁緩和までは難しいとしても、人道的支援を拡大したり、ある程度の裁量権を持つこともできただろう。文大統領が期待する南北協力事業をはじめ、南北関係改善のきっかけになることも考えられた。

しかし制裁緩和の機会は消えた。金委員長の演説の翌日(先月30日)、中国外務省の報道官が「核保有国でないオーストラリアが武器級高濃縮ウランを保有できるのに、なぜ北朝鮮・イランはいけないのか。国連安保理の北朝鮮決議は早期に緩和されるべきだ」と主張したからだ。いま制裁を緩和すれば中国の圧力への屈服として映ったり、オーストラリアと北朝鮮の事例が似ていると暗黙的と認めることになる。米国としては決して容認しないはずだ。中国がただ軽率だったのか。それとも非常に賢かったのか。北朝鮮に対する影響力を喪失することを懸念して、巧妙な手法で南北間の和解ムードにブレーキをかけようとしたのか。

北朝鮮の内部状況は今も悪化している。7月にすでに不足していた食糧供給は洪水と凶作でさらに厳しくなったはずだ。北朝鮮の官僚が自国に駐在する世界食糧計画(WFP)要員に北朝鮮を後援した国を知らせてほしいとすでに要請したというが、これらの国が北朝鮮への直接支援をするかは未知数だ。中国が北朝鮮支援を増やす可能性も低い。韓国の援助を受けて問題を解決しようとしていた北朝鮮の努力も阻まれた。

いま現実的に北朝鮮に援助ができそうな国は2つしかない。一つは日本だ。日本人拉致被害者の送還と国交正常化が実現すれば、北朝鮮に賠償金を支払う可能性もある。しかし交渉には非常に長い時間がかかるだろう。もう一つは米国だが、北朝鮮内の強硬派が2019年のハノイ首脳会談の屈辱を想起させながら激しく反対するだろう。金委員長は先月29日の演説でバイデン大統領の提案を嘲弄している。北朝鮮政権としては容易でない選択だ。しかし政権の安定を脅かすほど経済が悪化すれば変わらなければいけない。ところが米国でなければどこに依存できるか。

ジョン・エバラード/元平壌駐在英国大使

◇外部者執筆のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。

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