中国で「仮想通貨エクソダス」が広がっている。当局がすべての仮想通貨関連取引を違法と規定し刑事処罰まですることを決めると中国と香港の投資家が大挙して仮想通貨の処分に乗り出している。韓国では特定金融取引情報法にともなう仮想資産事業者申告の締め切りにより、アップビット、ビットサム、コインワン、コービットの４大取引所に再編されたが、内外の変数により不安感は再び大きくなっている。

米ＣＮＢＣ放送は２５日、「中国人民銀行が仮想通貨取引取り締まりの方針を明らかにした直後に中国と香港の投資家が売却や資産移転方法を探すため慌ただしく動いていると報道した。

仮想通貨を保有する中国の富裕層はパニックになった。仮想通貨資産を他の国に移す業務を行っているデービッド・レスペランス弁護士はＣＮＢＣに「規制発表が出て２時間もたたずに中国にいる仮想通貨投資家から１０通以上の電子メールと電話、メッセージなどを受けた。彼らはいずれも自身の電子ウォレットにある仮想通貨資産を保護できる方法を問い合わせてきた」と話した。

これに先立ち２４日に中国の中央銀行である人民銀行は「最近仮想通貨取引宣伝活動が猛威を振るい経済金融秩序を惑わして違法な犯罪活動を助長し人民の財産安全を深刻に害している。仮想通貨は貨幣として市場に流通してはならず、なることもできない。関連したすべての活動を違法と規定する」と明らかにした。続けて「仮想通貨を取引する者は関連法により処罰するだろう」と釘を刺した。

◇「中国、デジタル人民元安着に向け競争者除去」

これに伴い中国国内では仮想通貨と法定貨幣の取引だけでなく、仮想通貨同士の交換行為、仮想通貨取引を仲介する行為も刑事処罰の対象になる。口座開設や資金振替、清算などのサービスや仮想通貨関連保険業務もできなくなった。

中国はすでに５月に中国国内のビットコインをはじめとする仮想通貨取引と採掘をすべて禁止する措置を発表している。今回はさらに踏み込んで不法行為を摘発すれば刑事処罰すると公言したのだ。

ここに中国当局はこれまで黙認してきた海外国籍の取引所にも手をつけた。海外に法人を置く仮想通貨取引所が中国人を対象に仮想通貨取引サービスを提供することも違法金融行為と規定したのだ。これに違反すれば中国に滞在する外国籍の取引所従業員も調査対象になる。これに対し世界最大のイーサリアム採掘プラットホームである「スパークプール」は中国本土のユーザーにこれ以上サービスを提供しないことにした。仮想通貨ウォレットサービス業者のコボードの本社を北京からシンガポールに移転すると明らかにした。仮想通貨取引所フォビのアプリでは国選択リストから「中国本土」が消えた。

中国当局の「脅し」にコイン投げ売りの波…「暴落相場始まるか」（２）