【中央時評】ワクチン開発の歴史から読み解くべきメッセージ(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.06.21 16:18
歴史上、最短期間で最大の死者を出したのは1918年スペインかぜ(スペインインフルエンザ)だ。第1次世界大戦によってパンデミックとなり、当時の人口18億~19億人のうち5億人が感染し、5000万~1億人が死亡した。1932年リチャード・ショープはブタの実験中に風邪とインフルエンザがウイルスのためであることを突き止めた。1933年ウィルソン・スミスのA型インフルエンザウイルス発見後、第1世代1価ワクチン(A型)が登場する。1942年B型まで効く2価ワクチンが生産され、第2次世界大戦中、兵士たちに接種された。1978年3価ワクチン、2012年4価ワクチンが登場し、2009年新型インフルエンザ流行時、韓国は国産ワクチン開発で接種事業を展開した。
感染病の正体が明らかになり始めたのは19世紀末からで、マラリア、結核、腸チフス、脳髄膜炎などの病原体が確認される。しかし、そのうちFDAが承認したワクチンは脳髄膜炎(1981年)と腸チフス(1989年)であり、マラリアワクチンはまだ大規模な臨床段階で死亡率を低くする程度だ。結核は1909年BCGワクチン承認を受けたが成人にはあまり効果がないため改良段階だ。小児麻痺は1955年注射用ソークワクチンと1961年経口用ワクチンなどで、1994年西欧、2000年韓国など西太平洋地域で撲滅に成功する。