文在寅（ムン・ジェイン）大統領が２６日、バイデン米大統領との２２日の韓米首脳会談の結果を与野５党の代表に紹介し、「変わった大韓民国の地位と、高まった我々の責任と役割を実感することができた。大韓民国と国民がこの上ない待遇を受けたと考える」と述べた。

文大統領はこの日昼、青瓦台（チョンワデ、韓国大統領府）で宋永吉（ソン・ヨンギル）共に民主党代表、金起ヒョン（キム・ギヒョン）国民の力代表権限代行兼院内代表、余永国（ヨ・ヨングク）正義党代表、安哲秀（アン・チョルス）国民の党代表、崔康旭（チェ・カンウク）開かれた民主党代表と懇談会を開き、会談の所感をこのように伝えた。

続いて「首脳会談は内容の面でも期待以上の成果があった」とし「安全保障・平和協力を強化し、経済と技術、ワクチン、気候変動など全分野にわたり協力の幅と深みが大きく拡大した。韓米同盟がまさに包括的な同盟に発展した」と総評した。

文大統領は「韓半島（朝鮮半島）平和プロセスを進展させることができる確実な共感が用意された」とし「共同声明に韓半島の完全な非核化と恒久的平和の構築を共同の目標として明示し、これを実現するための外交・対話の出発点としてシンガポール宣言と板門店（パンムンジョム）宣言を明記したのは大きな意味がある」と述べた。

また「従来の南北間、米朝間の合意の土台の上で対話を再開し、平和の時計をまた動かすことが可能になった」とし「米国が北朝鮮特別代表を任命したのは北に対話の再開を要請したのと同じだ。北も呼応することを期待している」と語った。ワクチン協力については「非常に満足できる成果」とし「米国の技術力と韓国の生産能力を結合して世界のコロナ克服と復元に寄与しようという両国の意志が一つになった」と強調した。

文大統領は「半導体やバッテリーなど核心産業のサプライチェーン協力強化は、我々の独歩的企業が米国に進出してグローバルサプライチェーンの連係を強化することであり、協力会社の進出、部品・素材の輸出、雇用拡大など連鎖的な効果を伴うだろう」と予想した。

与党・共に民主党の宋永吉代表は「立派な韓米首脳会談成果を持って帰ってきた文在寅大統領に感謝する」とし「シンガポール、板門店会談を基礎に外交的に北の核問題を解決するというのは大きな成果と考えられる」と述べた。

宋代表は「バイデン大統領の前でなぜトランプ大統領時代に合意したシンガポール会談を継承すべきだと言うのか、外交的な惨事になるのではという憂慮もあったが、政府がうまく説得し、シンガポール会談がバイデン政権との共感になるようにした」とし「バイデン政権も米国の国益レベルで幅広い姿を見せた」と評価した。

最大野党・国民の力の金起ヒョン院内代表兼代表権限代行は韓米首脳会談での新型コロナワクチン確保に関連し、「韓国企業がワクチンを生産することになったのは意味があるが、ワクチン不足を解決できる実質的な物量確保ではないという点で困難があり、ワクチンスワップのようなワクチン確保案にならないのは極めて遺憾だ」と強調した。続いて「韓米首脳会談に対する国民の期待が高かっただけに、大統領も相当な努力をしたことは理解している。成果を話しているが、物足りなさと失望が大きいのも事実」とも話した。

国民の党の安哲秀代表は文大統領に対し、韓米首脳会談の結果について「韓米首脳会談の結果には期待と憂慮が共存する」とし「ワクチンおよび技術の確保には残念なところがある」と述べた。安代表は「今回の会談の最も大きな意味は韓米同盟の復元」としながらも「ワクチンスワップは実現せず、ｍＲＮＡワクチンの生産でも現在のところ技術の移転でなく瓶詰めレベルの生産合意に終わったのは惜しまれる部分」と指摘した。

正義党の余永国代表は「右往左往する北が対話の席に座る名分になるだろう」とし「８月に予定された韓米連合訓練の中止や延期の意志を載せて南北軍事共同委員会の開催を北側に提案し、南北対話の突破口を開こう」と文在寅大統領に提案した。また「重大災害処罰法施行令に元請け代表の責任を明確にする問題と、不法下請けの根絶など全般的な状況を直接考慮してほしい」と大統領に要請した。

開かれた民主党の崔康旭代表は韓米首脳会談について「戦作権（戦時作戦統制権）問題が解決してこそ、今の韓米連合司令部に代表される連合指揮体系が新たな発展の姿を持つ」とし「米国が戦作権転換問題について具体的な話をしなかった点は残念だ」と述べた。続いて「過去の参加政府当時から話されてきた戦略的柔軟性の問題、在韓米軍活用の問題、国家安全保障がどう連係されるのかという問題について重要な宿題が依然として残っている」と指摘した。