<どうなる韓米首脳会談・上>「クアッド」冷遇してきた韓国の賭け? 駐米韓国大使はなぜSKバッテリー工場に行ったか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.05.12 07:41
米中間の戦略競争過程で、中国を圧迫しようと米国が取り出した「日米豪印戦略対話(QUAD=クアッド)」概念を韓国はこれまで「部屋の中の象(elephant in the room、明らかにそこにあるのは見えていても、恐れや気まずさのためにあえて口に出さない大きな問題)」のように背を向けてきた。米国が二国間会談でクアッド問題を切り出しても「『協議』はあったが、『参加要請』はなかった」という形で線を引き、「クアッドプラス」の話が持ち上がるたびに韓国政府当局者は「4カ国さえもクアッドの性格に対して意見が完全に一致していない」と言って、もう少しで引きつけを起こしかねないような雰囲気だった。
こうした政府の言語が少しずつ変わっている。「部分協力」「分野別協力」に可能性を残しておきながら象の大きさを測り始めた。21日に予定されている韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と米国のジョー・バイデン大統領間の初の首脳会談を控えた気流の変化だ。今回の首脳会談でクアッドに関連する問題は核心的に扱われる可能性が高いというのが外交界の支配的な見方だ。もちろん、同盟への脅迫を繰り返していたドナルド・トランプ大統領とは違うと宣言したバイデン大統領が、この問題をめぐって今すぐ「中国を捨てて米国側につけ」と言って韓国を激しく圧迫する可能性は高くない。3月に訪韓したトニー・ブリンケン米国務長官も韓中関係などに関連して「韓国が処している外交的状況と複雑性を十分に理解する」という趣旨で共感を表わしたという。