【コラム】米国との「スワップ」霧散、失敗した「ワクチン外交」=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2021.05.09 09:16
韓国政府が「オオカミ少年」のようになりつつある。すぐに入ってくる、心配するな、11月には集団免疫が獲得できるだろう。その間に他の国々は40%、60%まで接種しマスクを脱いでいるが、韓国は人口比で1回目の接種がようやく3.9%水準(4月23日中央災害安全対策本部発表)とはいったいだれを信じるべきだろうか。「ワクチンはなく、民心は最低」だが支障はないという言葉ばかり繰り返している。「K防疫」の幻想に浸って世界に広報しようと虚勢を張っていたが私たちが打つワクチンはどこにあるのか、いまに至るまで五里霧中だ。
4月に青瓦台(チョンワデ、大統領府)改編と閣僚交代の中で突然秘書室に首席級防疫企画官を新設した。このポストをつかんだ奇牡丹(キ・モラン)教授は、ワクチンは急ぐことはないと主張した人物なので野党の批判だけでなく国民世論が良いはずはなかった。青瓦台の釈明が傑作だ。当時は副反応などを考慮してワクチン導入を急ぐ必要はなかったという意味だったし、さらに奇教授はワクチン担当ではなく防疫担当だと強弁する。ワクチンと防疫は手の甲と手のひらの関係であるのは明らかなのに、青瓦台の釈明をそのまま信じる国民が何人いるだろうか。