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韓国、「宇宙エレベーター」の開発を準備中

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.05.06 16:58
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韓国航空宇宙研究院が欧米など宇宙先進国も成功できていない新たな研究開発に出る。年末に打ち上げ予定の韓国型ロケット「ヌリ号」も計画通りの打ち上げを準備中だ。

3月に就任した李相律(イ・サンリュル)航空宇宙研究院院長は6日にオンラインで行われた記者懇談会で、「長期技術開発に焦点を合わせ、これまで不可能だと思われた先導型宇宙研究に集中したい」と明らかにした。3月23日に3年の任期が始まった李院長は初の公式席上でこうした組織運営計画を公開した。

 
李院長は航空宇宙研究院に革新研究を専従する組織を作る構想だ。彼は「これまで韓国は先進国の宇宙研究に早く追いつく追撃型研究に集中したならば、これからは先進国がしていない研究や、試みはしたが目標を達成できていない先導型研究に集中する組織を作りたい」と話した。

新設研究組織の名称は「未来革新研究センター」だ。未来革新研究センターで遂行する研究課題候補群も一部公開した。例えば映画『スペース・スウィーパーズ』に登場した宇宙エレベーターが代表的だ。映画では、富裕層は宇宙に、貧困層は地球にそれぞれ居住する。地球居住民は地球と人工衛星の間をつなぐ一種のロープウェーに乗って宇宙に行き働く。この様子が非常に長いエレベーターのようなので宇宙エレベーターと呼ぶ。

成層圏で長期間滞空が可能な無人機、宇宙太陽光研究もまだ成功できていないプロジェクトだ。李院長は「任期中に成功する研究を探すよりは、2050年以降の未来を準備することになる研究の種をまくという考え」と話した。

組織を新設して予算を確保するには国家科学技術研究会(NST)理事会の議決が必要だ。NSTの林恵淑(イム・ヘスク)理事長が科学技術情報通信部長官候補に指名されており現実的に組織新設は当分難しいという指摘も出ている。

李院長はこれに対し、「それでも発足できないほどではない。ひとまず航空宇宙研究院独自の予算を活用し、志を同じくする研究陣を確保した後にNSTとじっくり協議するならば問題はないだろう」と答えた。

ヌリ号と月軌道船打ち上げ計画は予定通りに推進中だ。ヌリ号は10月に打ち上げ予定だ。これまで事業が遅れ議論が多かった月軌道船も来年8月の打ち上げが予定されている。李院長は「ヌリ号打ち上げ準備は順調に進行中」と話した。月軌道船開発状況に対しても「非常に安定的に進行中だ」と説明した。

李院長は1986年に航空宇宙研究院の前身である天文宇宙科学研究所宇宙工学研究室で研究を始めた。1989年に航空宇宙研究院創立メンバーとして合流し、現在まで36年にわたり在職中だ。

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    2021.05.06 16:58
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