「韓国中央感染病病院、国でない民間支援で建設…恥ずかしい」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.05.04 09:42
「国立中央医療院は1958年スウェーデン・ノルウェー・デンマーク3カ国の寄付によって建設された。その後、60年が過ぎて世界10位の経済規模に大きくなった大韓民国の中央感染病気病院が国でない民間企業の支援で作られるというのが恥ずかしい」
国立中央医療院(NMC)のチョン・ギヒョン院長が3日午前開かれた記者懇談会で故李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン会長の寄付金7000億ウォン(約681億円)に対してこのような感想を明らかにした。これに先立って、李健熙会長の遺族は感染病危機対応システムの構築のために国立中央医療院に7000億ウォンを寄付した。この中で5000億ウォンは中央感染病気専門病院の建設に活用される。残りの2000億ウォンは、疾病管理庁傘下の国立感染病気研究所の建設や設備構築、感染病ワクチンおよび治療剤の開発研究支援などに使われる予定だ。
チョン院長はサムスン家の寄付に感謝の意を伝えながらも、その間政府が公衆保健医料体系を作ることに投資と支援努力をしなかったとし苦言を呈した。チョン院長は「感染病危機は一人だけが安全だからといって、専門担当病院数人が対応するからといって勝ち抜くことができる危機ではない。一人の感染が国民皆の暮らし、国の経済全体を揺るがし得る」として「もう国の品格に似合う危機対応システムが整えられるべきだ」と強調した。また「医療対応はリーダーシップなしには作動しない。国の感染病対応力を強化し、研究インフラを拡充するのはそのようなリーダーシップをたてて体系を作る道」と話した。