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ワクチン確保に焦る韓国政府、スワップ・追加購入・委託生産…カードすべて出す(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.04.23 13:57
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連日降りかかる悪材料にくわえて新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)ワクチン需給に難航している韓国政府が全力をあげてワクチン確保総力戦を繰り広げている。世界的なワクチン大乱のせいで追い詰められた政府が、現状突破手段として委託生産にスワップ、追加契約などを総動員している。しかし、どれも具体的なものなく、希望拷問ではないかという不信が高まっている。焦った政府が確実ではないカードを慌てて先行公開した後遺症に苦しんでいるという指摘も出ている。

◆8月大量委託生産の可能性

 
ここ数日間、韓国政府はさまざまなルートを通じて、まだ具体化していないワクチン確保戦略を公開して「物量確保に大きな問題はない」という立場を明らかにしている。これに先立ち、今月15日午前、中央災難(災害)安全対策本部は記者団対象のバックグラウンドブリーフィング(背景説明会)で爆弾性の発表をした。汎政府ワクチン導入TF(タスクフォース)の口から委託生産契約の話が飛び出したのだ。

当時、ワクチン導入総括チームのペク・ヨンハ・チーム長が「国内A製薬会社が海外で承認されたワクチンを委託生産することに対して具体的な契約を締結中」としながら8月から大量生産に入ると明らかにした。企業名やワクチンの種類などは全く公開されなかった。

これまで契約当事者間の秘密維持誓約を理由に記者団の質問にも口を閉じてきた政府が、聞いてもいないのに政府側から契約が進行中の件について知らせたのだ。これに関連してペク氏は「国内ワクチン生産基盤が少しずつ増えているということを追加で説明したもの」としながら「ワクチン需給に関連して追加で進められている事案があるごとに公開する」と話した。その後1週間が過ぎたが、関連情報は全く出てこず、相変らず可能性に対する推測だけが飛び交っている。ある証券会社は、モデルナが韓国に子会社を設立してワクチンを委託生産するという報告書を出して注目されたが、政府は特別な言及をしなかった。しかし委託生産が行われても、事実上、物量決定権を握っているわけではないため、委託生産がイコール大規模物量確保を保障するわけではないというのが専門家の指摘だ。

◆スワップ推進?…米国は「自国が優先」

外交当局発によるワクチンスワップ推進の話も聞こえてきた。鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官が国会外交統一委員会の緊急懸案質問で、関連の質問に答える形で米国とワクチンスワップを真剣に協議中であることを明らかにした。具体的な内容には言及していないが、米国からワクチンを緊急供給受けた後、今後委託生産や購入を通じてその分を返す方式が議論された。現実化の可能性に疑問の声があがるなど混乱が続くと中央事故収拾本部の孫映レ(ソン・ヨンレ)社会戦略班長は同日、「お知らせできるような成果は出てこなかった。確定した内容を先行して話すと混乱があるので(交渉に)進展があればその都度説明する」と火消しに奔走した。だが、ジョー・バイデン米大統領はすでに海外支援に関連して外国を助けるほど余裕はないとし、米国が優先であるとの立場を明らかにし、協議が容易ではないとの展望が出ている。

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