米ホワイトハウスはジョー・バイデン大統領が金正恩（キム・ジョンウン）北朝鮮総書記に会う意向がないと明らかにし、（前任）ドナルド・トランプ大統領と違う方式のアプローチを展開するという立場を再確認した。

ジェン・サキ報道官は２９日（現地時間）、記者会見で「バイデン大統領が北朝鮮と一定の形の外交に準備ができていると言ったが、これに金総書記と会うことが含まれているのか」という質問に「意向がない」として「私は彼（バイデン）の処理方式はかなり異なると考える。それは彼の意図ではない」と明らかにした。金総書記と直接会うことで交渉を試みたトランプ前大統領と違い、いかなる条件なしで首脳間会談を行うことはないだろうという示唆したものに読まれる。

２５日バイデン大統領は就任後初めての公式記者会見で北朝鮮の弾道ミサイル発射に関連して北朝鮮が緊張を高める場合、相応の対応に出ると警告し、外交的解決法も強調した。また、当時「私はまた一定の形の外交に対応する準備ができている」として「しかし、これは非核化という最終結果を条件につけたものでなければならない」と明らかにして強い非核化への意志を示したことがある。

バイデン行政府はトランプ行政府の対北朝鮮政策が北核問題の解決に失敗したという認識により、新しい対北朝鮮戦略を立ててきた。特に、北核交渉に関連してはトランプ行政府のようにトップダウン式でない実務協議を重視するボトムアップ式を強調し、外交官らに権限を委任するという立場だ。

２６日、サキ報道官は米政府の対北朝鮮政策の検討が最後の段階に入っていると明らかにしたことがある。バイデン行政府は今週、ワシントンＤＣで開かれる韓日米安保室長会議を通じて対北朝鮮政策などに関する協議を行う計画だ。