新型コロナウイルス感染症（新型肺炎）の韓国「第１号」ワクチン接種者はいない。初めてのワクチン接種は２６日午前９時から全国１７市道で同時多発的に始まる。地域別に初めての接種者が第１号になる。疾病管理庁関係者は２５日「全国的に同時に始まる療養病院・療養施設の６５歳未満の入院・入所者、従事者が最初の接種者となる」と話した。

忠北（チュンブク）の第１号接種者になったシー・アンド・シーリハビリ療養病院のイ・ジヨン院長（４７）は「ワクチンに対する国民の不安感を減らしたいと思って第１号接種を希望した」と話した。この病院では２６日、患者と従事者１００人余り、来月２日に７０人余りが接種する計画だ。イ院長は「ワクチンの効力がある程度立証されたので、あまりにも不安に思わなくてもいいと患者に呼びかけた」と話した。

大邱（テグ）のワクチン第１号接種者はハンソル療養病院を運営する夫婦医師ファン・スングさん（６１）とイ・ミョンオクさん（６０）だ。釜山（プサン）の第１号接種者は３０年間看護師として働いてきた海雲台区（ヘウンデグ）のある療養院の看護課長、キムさん（５７）だ。

一方、ワクチンの初めての接種を控えて済州道（チェジュド）に運ばれていたワクチンが保管温度問題で回収されることが発生した。

保健当局は輸送容器の冷媒を安定化する過程で時間が不足したせいで、一部のワクチンが適正温度を脱したと推定した。

新型肺炎予防接種対応推進団のヤン・ドンギョ資源管理班長は２５日、記者説明会で「２４日問題が発生したアストラゼネカのワクチンは適正保管温度（２～８度）から０．５度度を脱し、幸いにも凍結されたわけではないことが分かった」として「使用には全く問題がなく、廃棄対象でないと判断した」と明らかにした。