【コラム】韓国大統領府と民主党は「金の木姉さん」を知っているか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.02.17 13:07
政治が経済を覆っている。数日前にクーパンが米ニューヨーク証券市場上場を発表すると洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相は「韓国ユニコーン(価値1兆ウォン以上のベンチャー)の快挙」と自慢した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「第2ベンチャーブーム」に遭わせた政治的包装かも知れないが、経済論理を突き詰めれば話にならない言葉だ。クーパンは韓国で金を稼ぐ企業だ。予想時価総額も現代自動車に匹敵する。企画財政部としてはクーパンをソウル証券市場に上場させて取引税と株式譲渡税を得ることが国益に合致する。クーパンが悩みの末にニューヨーク証券市場に方向を定めたのは差等議決権のためだ。経営権を守り数百億ドルの資金を調達するためだ。言い替えればソウルよりはるかに魅力的なニューヨーク証券市場への脱出を決心したのだ。
中国政府も2014年にアリババがニューヨーク証券市場に移るのをぼんやりと見守った。その後差等議決権まで果敢に導入してアリババを5年ぶりに香港証券市場に復帰させるのに成功した。社会主義国らしくなく株主平等主義まで崩して持ち分率6%の馬雲が半分以上の理事を指名できるよう許容したのだ。一時ソウル証券市場も香港のように国際金融ハブを夢見た。それならば洪副首相は「クーパンの脱出は残念で惜しい」と地団駄を踏むべきだった。「第2、第3のクーパンが上場されるようソウル証券市場を変身させる」と誓うことこそ正しい。韓国政府が中国共産党より資本主義と金融に対する理解度が劣っている感じだ。