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安倍前首相が反対した1トンの銅像が消えた…「フィリピン慰安婦像」ミステリー

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.02.15 18:00
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フィリピンで日本軍慰安婦被害者追慕銅像が忽然と姿を消したと香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが14日に伝えた。フィリピンのマニラに設置後2018年に撤去され、移転先を物色している間に消えたのだ。

銅像を保管していたのはある作家だ。現地非政府組織(NGO)が新たな設置場所を探す間に修理を兼ねて保管を要請した。ところが消えた銅像とともに作家とも連絡が途絶えた状態だ。NGO関係者は「作家と最後に連絡した時に彼は『銅像が盗まれた』と話した。重さが1トンに達し一般人が盗み出すのは難しいだろう」と話した。

 
マニラ湾近くの通りに設置されていたこの銅像は2018年4月に撤去された。同紙は当時マニラで開かれるアジア開発銀行(ADB)総会を1カ月後に控え、日本側の要求を受けた措置だったと伝えた。ADBは日本が主導する国際支援銀行で、フィリピンはこの支援資金の主要受恵国だ。

これに先立ち2018年1月に当時の日本の安倍晋三首相はマニラに慰安婦像が設置されると、野田聖子総務相をマニラに送り、ドゥテルテ大統領に「残念だ」と伝えていた。これを受けドゥテルテ大統領は反発を押し切って銅像撤去を指示した。その上で「慰安婦像は表現の自由だが政府が他国に敵対感を呼び起こしてまで設置すべきものではない。銅像はどこにでも建てれば良い」と明らかにした。銅像が作家の作業室に行くことになった背景だ。

同紙はこうした撤去の背景に加え、高さ2メートル、重さ1トンの青銅像を重装備なく持っていくことは難しいという点から、政府が持っていったのではないかとの疑惑が一部で提起されていると伝えた。

ドゥテルテ政権はADBの支援とともに日本の政府開発援助(ODA)資金も受けている。ADBからは昨年までに70億ドル規模の開発資金を受けているが、これは同じ期間に前政権が受けた援助額の2倍近い規模だ。また、2019年の1年間に日本から85億ドルに達するODA資金を受けた。



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