「イスラエルが新型肺炎ワクチンの接種でリーダーになった秘訣」（ニューヨークタイムズ）

「イスラエル、新型肺炎ワクチンの接種速度で先頭に立つ」（フィナンシャル・タイムズ）

世界の主なメディアがイスラエルの早い新型肺炎ワクチンの接種速度に注目している。先に接種を始めた英国、米国がなかなか速度を上げずにいる状況に対比される。

アワー・ワールド・イン・データによると、ファイザーのワクチン接種を世界最初に始めた英国の人口比ワクチン接種率は９．６８％、２番目に開始した米国の接種率は５．８２％だ。反面、イスラエルの接種率は３０．７７％で他国をずば抜けて先頭に立っている。専門家は全体人口の約６０～７０％がワクチンを打てば集団免疫が形成されると予想している。イスラエルの超高速の接種秘訣は何だろうか。

イスラエルは病院以外にも所々に専用接種所を運営する。誰でも簡単に訪問するようにするためだ。韓国系のイ・ガングンさんは中央日報に「家から５分距離に接種所が多数ある」と現地の状況を伝えた。また、イスラエルはドライブスルーの接種方式も導入して接種速度を上げている。

ウォール・ストリート・ジャーナルは「イスラエル全域にワクチン接種所は３００カ所程度あり、軍隊はこちらに軍医官を含む人材７００人を支援している」と伝えた。ワクチンの早期確保に成功して物量が豊かだが、無駄に使われるワクチンも最小化した。デイリーメールによると、ファイザーのワクチンは一瓶当たり５～６人を接種できるが、イスラエルは１人でもさらに接種するために６人に接種している。

国民に向かった積極的な説得も奏功した。イスラエル政府はソーシャル・メディア・サービス（ＳＮＳ）などに広がったワクチンに対する誤った情報を正そうとしても努力した。テレビなどメディアに医学専門家がしばしば出演してワクチンに対する漠然とした不安を払拭させた。イスラエルのハダサメディカルセンターのアロン・モーゼス教授はテレグラフに「戦争経験のあるイスラエルでワクチン接種は『戦争のように』進められている」と明らかにした。さらに、「グリーン・パスポートの発給もワクチン接種率を高める役割を果たしている」と評価した。

臨床試験資料にしか知らされたワクチンの効果も実際の接種を通じて次から次へと確認されている。

２５日（現地時間）、タイムズ・オブ・イスラエルは医療管理機関マカビの調査結果、２回目の接種後一週間が１２万８０００人の中で新型肺炎に感染した人は２０人で感染率は０．０１５％にとどまった。バル＝イラン大学のシリール・コーエン教授は「ワクチンの効能が高いというファイザー側の臨床試験資料を実際の接種を通じて確認した興味深い結果」と評価した。

これに先立って、イスラエルではファイザーのワクチンを２回打った人の９８％が免疫効果を見せたという研究結果も出た。イスラエル・テルアビブ郊外のラマト・ガンにあるシバ・メディカルセンターがファイザーのワクチンを２回打ったセンター職員１０２人を対象に血清学研究を進めた結果だった。他の医療管理機関であるクラリットはワクチンを１回打った６０歳以上の国民の陽性判定の割合が非接種者集団より３３％低いことが明らかになったと伝えた。