【コラム】尹錫悦検察総長排斥、法治主義が阻止した=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.12.29 10:53
政治への動きというのは余裕がある際にできる遊びではないのか。政権に対抗する尹総長にそのような余裕があるだろうか。血がにじむような毎日を送っているのではないだろうか。しかも、長官主導の数回にかけた人事で側近が皆左遷されたり更迭されたりしたのではないか。進行中である様々な過程にある捜査をどうにか終了させるべき差し迫った立場に置かれた彼の手には残ったカードがあまりない。結局、国民の声援を導き出して難関を突破しようとするのではないだろうか。
追い払うのは落ちるところまで落ちた。長官の懲戒請求により「停職2カ月」の処分が下され、再び職務から離れた尹総長はまた他の仮処分申請が認容されて数日内に復職した。懲戒の手続きが違法で理由が不当だという主張に裁判所が軍配を上げたわけだ。これを受け、歓呼する国民が多いが、陣営論理に陥って尹総長に大統領選挙を狙った政治への動きを直ちにやめて辞退することを求める声も侮れない。月城(ウォルソン)原子力発電所の経済性評価ねつ造捜査などを急ぐ必要がある。政治への動きでないということを見せるのは裁判結果以外に何があるだろうか。