【コラム】「コロナ政治」のせいでさらに疲れる=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.12.27 12:20
もしかすると人の歴史は「スケープゴート」作りの繰り返しなのかもしれない。人は危機と災難の前にその責任を負わせるだれかを、また恨んで非難するだれかを探す。自分は間違っていないのに突然に襲った災難の恐れと恐怖を「毒気」で持ちこたえようとする自己防衛の仕組みであり、自身の無辜とくやしさを解消しようとする欲望の表現かもしれない。そのため危機と災難の峠ごとに怪談と陰謀説が大手を振るうのは、合理的に説明されない現実的苦痛と憤怒の噴出口を探す行動なのかもしれないと理解する。
新型コロナウイルス。今年1年にわたり続いている世界的な感染症という災難で怪談と陰謀説が広がるのはもしかしたら自然な「人間の過程」だ。むしろいま近づいている災難の規模で見るなら最近出回っている怪談と陰謀説の水準はそれほど最悪でもない。日本の関東大震災当時の朝鮮人大虐殺のように災難の前で理性を失った人たちが罪のない人を殺し恐怖の腹いせをした多くの歴史を踏んで来た人間史と比較すれば、ということだ。