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【コラム】米先端武器を開けてみれば…使われた技術は「メイド・イン・ジャパン」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.12.20 10:57
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日本は8月にフィリピンと対空監視レーダー4基を販売する契約を締結し、初めて軍事装備の輸出に成功した。日本は1967年に「武器輸出3原則」を制定し、事実上武器の輸出を禁止してきた。しかし2014年4月に輸出禁止を緩和した「防衛装備移転3原則」を制定してから輸出を始めた。

日本が生産する武器は価格が高く、コストパフォーマンスが落ちるという評価を受けている。日本の武器は事実上自衛隊だけが使うが、自衛隊の規模が小さく導入する数も多くない。このため生産ラインを維持するためには高額になるしかない構造だ。こうした問題を解決するには輸出を通じて生産量を増やさなければならない。

 
日本の防衛産業関連企業は生き残りの脅威を深刻に受けている。安倍前首相の在任時には防衛費を拡大し続けたが、F-35Aステルス戦闘機とイージス・アショアなど米国の武器導入に多くの予算が投じられただけで、日本企業が生産する武器の導入は大きく増えなかった。

特に航空宇宙関連業界は2007年に日本が作るF-2戦闘機の生産が早期に終了して新しい仕事がなく設計と開発人材を維持するのが難しくなった。F-35A戦闘機の現地組み立て生産も日本企業に大きな利益はない。

地上装備分野でも日本企業の事業断念があった。日本の防衛産業企業である小松製作所は昨年2月に環境規制をクリアするエンジン開発が難しいという理由で開発を進めていた軽装甲車の開発を断念するあと明らかにした。この事業には三菱重工業とともにフィンランドのパトリアと米国のジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズが挑戦状を差し出した。

◇日本の防衛産業関連企業生き残りに向けた輸出戦略

日本は輸出対象に対し「軍事武器」ではなく「防衛装備」と呼ぶ。2014年に規定が変わったが、攻撃武器ではなく人命救助、輸送、警戒・監視活動などに使われるものだけ輸出している。輸出も防衛省と外務省がまず判断するが、経済産業省が中心となっている。

初めはアジア・太平洋地域の国が目標だった。販売品目も水上偵察と人命救助用US-2水陸両用機や対空監視レーダー程度だった。US-2はインドとインドネシアが関心を見せたが販売には至らなかった。レーダーはタイに提案したが失敗した。

最大の失敗はオーストラリアの潜水艦事業だ。オーストラリアはコリンズ級潜水艦に代わる次世代潜水艦12隻を、技術移転を受けオーストラリアで建造する計画を立てた。日本は米国の支持を背にして挑戦状を差し出した。だが企業の微温的姿勢と政府の輸出経験不足でオーストラリアが希望する産業的要求などを満たせず、フランスのバラクーダ型潜水艦に機会を奪われた。

◇成功より失敗が多い

日本は数回の挫折にもあきらめず退役武器供与と政府開発援助(ODA)などを動員して輸出を支援した。退役武器供与の最初の受恵者はフィリピンで、日本の海上自衛隊で退役したTC-3訓練機を導入して海上偵察機として運用している。マレーシアは日本の海上保安庁で退役した警備艦を譲り受けて運用している。

ODAは日本政府の予算で執行されるが日本の防衛産業企業で製作したものを支援した。ベトナムとフィリピンがODAを通じ日本で作った警備艦を支援された。こうした支援に力づけられフィリピンとレーダー輸出契約を結んだのだ。ベトナムも海洋警備隊の艦艇6隻の導入を検討している。

日本は全面的な技術移転も約束している。日本はインドネシアに海上自衛隊でもまだ使っていない新型護衛艦を提案している。護衛艦は攻撃能力を備えた武器で輸出が難しいという予想もあるが、日本では共同開発を通じて解決できるという見通しも出ている。

日本のアジア太平洋地域への防衛装備輸出は中国の南シナ海進出に対応するという目的も大きい。中国の拡張に恐れを感じるこの地域の国に必要な装備を輸出して共同対応体制を作るという戦略だ。

◇米国の先端武器開発にも参加

日本は遅々として進まないプラットフォーム輸出と違い先進国と先端技術と部品を利用した共同開発で成果を出している。代表的なものは米海軍が最近大陸間弾道ミサイル(ICBM)迎撃に成功した防衛ミサイルである「SM-3ブロックIIA」が挙げられる。日本はここに円錐型弾頭前部のノーズコーンなどを供給する。

米国が開発した陸上配備型弾道ミサイル防衛(MD)システムであるイージス・アショアに装着するSPY-7レーダーにも日本の技術が使われている。SPY-7は日本のほかにもカナダとスペインの次期戦闘艦に搭載される。

英国とは長距離空対空ミサイルを共同開発している。日本が開発したAAM-4Bのレーダー探索器と欧州MBDAが開発したミーティオミサイルを結合し、改良型である新型長距離ミサイル(JNAAM)を開発してF-35戦闘機に搭載する予定だ。日本はJNAAMをドイツとフランスなどミーティオミサイル運用国に輸出することを希望している。

日本の武器輸出は規模の面ではまだよちよち歩きの段階にすぎない。しかし日本の先端技術部品を使った武器の共同開発を米国と欧州に提案し、部品輸出に活路を見出す可能性が大きい。国際共同開発は、リスクは分担しつつ同時に市場は育てる方法だ。

韓国の防衛産業輸出は停滞状態にある。日本のように国際共同開発プロジェクトを発掘したり参加する案を積極的に検討しなければならない。

チェ・ヒョンホ/軍事コラムニスト、ミリドム代表

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