「立派な防疫とともに韓国が民間分野ではワクチンの開発などで先頭に立っている」

マイクロソフト（ＭＳ）創業者であるビル・ゲイツ会長が２０日、文在寅（ムン・ジェイン）大統領に送った手紙に書いた内容の一部だ。

ゲイツ氏は手紙で「韓国政府とゲイツ財団の協力をより強化して新型肺炎などの対応にともに協力したい」としてこのように明らかにしたとユン・ジェグァン青瓦台（チョンワデ、大統領府）副報道担当者が２６日、伝えた。ゲイツ氏は「韓国の新型肺炎対応から感銘を受けた」ともした。経営の一線から退いた後、夫人とともに「ビル＆メリンダ・ゲイツ財団」を率いて貧困退治運動に先頭に立ってきたゲイツ氏は毎年ノーベル平和賞候補として取り上げられるほど社会的影響力が大きい人物だ。彼は新型肺炎の勃発初期である４月、文大統領との電話会談で新型肺炎に対する対応策を議論したこともある。文大統領に手紙を送ったのは今回が初めてだ。

ゲイツ氏は手紙で「ゲイツ財団が研究・開発を支援したＳＫバイオサイエンスがワクチン開発に成功する場合、来年６月から年間２億個のワクチンを生産できるだろう」とし「韓国で開発されるワクチンを通じて世界各国で厳しい状況に置かれた人が恩恵を受けられることを期待している」と話した。また、金正淑（キム・ジョンスク）夫人が最近、国際ワクチン研究所（ＩＶＩ）の韓国後援会名誉会長になったことを祝った。疾病ワクチンの研究開発・普及活動などに取り組むＩＶＩは１９９７韓国が誘致した最初の非営利国際機構で、韓国に本部を置いている。

ゲイツ氏は「韓国政府とゲイツ財団が共同で作ったライトファンドにゲイツ財団の出資規模を拡大するだろう」と付け加えた。ライトファンド（ＲＩＧＨＴ　Ｆｕｎｄ・Ｒｅｓｅａｒｃｈ　Ｉｎｖｅｓｔｍｅｎｔ　ｆｏｒ　Ｇｌｏｂａｌ　Ｈｅａｌｔｈ　Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ　Ｆｕｎｄ・グローバルヘルス技術研究基金）とは、２０１８年保健福祉部とゲイツ財団、国内生命科学企業が共同出資したファンドで、２０２２年までに伝染病対応などのために５００億ウォン（約４４億円）規模で作られる。韓国政府が５年間２５０億ウォンを拠出し、ゲイツ財団は残りの２５０億ウォンの中で半分を拠出することにした。

ゲイツ財団の出資規模の拡大により政府の拠出金も増える可能性があるかという質問に青瓦台関係者は「出資規模を増やすという書簡が最近届いたため、わが政府がどうするかを決めるには時間がもう少し必要だろう」と話した。