【コラム】コロナで注目浴びた地方のリーダー、「ポスト安倍」狙う(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.05.25 09:36
「密です」--。
新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の感染者が東京だけで一日180人台だった4月初め。小池百合子東京都知事(67)が前方に手を伸ばしながらこのように叫ぶと、密集していた記者たちが「モーゼの奇跡」のようにすっと分かれた。この場面が電波に乗りながら「密です」という言葉は全国的流行語になった。ネットユーザーは「密ですゲーム」まで作った。小池氏は多い時は一日4回の記者会見も辞さなかった。元放送人らしく、キャッチーな表現を使いながら防疫指令塔を自任した。
日本の新型コロナ事態対応過程で中央政府より各都道府県の知事の活躍が際立っている。地震、台風のように特定の地域だけで起きた災難ではなく、日本全域が新型コロナの防疫対象になったことで、47都道府県の首長たちの政治力と実行力を競う場になった。特に安倍政府が危機管理能力を全く発揮できずに右往左往している間に、かえって地方政府が防疫対策をリードする場面が何度も演出された。