新型コロナが変えた経済通念
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2020.03.28 14:23
世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)を宣言した後、世界金融市場で理解しがたいことが生じた。「絶対安全資産」に挙げられる米国債の利回りが上がり始めた。景気沈滞に対する不安感が強まるほど値上がりする金の価格は連日急落した。各国政府が金利を引き下げて市場に資金を供給することにしたが、こうした現象は止まらなかった。経済の常識、あるいは経験から蓄積された通念とは距離がある現象に投資家の「恐怖」はピークに達した。
一般的に景気が不安定になれば安全性が高い米国債や金に資金が集まる。特に金は少なくとも今までは災難の避難場所の役割をしてきた。しかし新型コロナが世界に急速に広がると、金の価格は予想を覆して下落した。年初に1オンス=1700ドル程度だった国際金価格は3月に入って急落を繰り返し、16日(以下、現地時間)には1500ドルを割った。18日には1477ドルまで落ちた。米国債も同じだ。10年債の利回りは9日に年0.54%に落ちたが、その後は急騰して18日には1.18%となった。利回りの上昇は国債価格の下落を意味する。ドイツ国債の利回りも急騰した。