「自主外交」夢見た高宗の国璽、アルファベット刻まれた姿で故国の懐へ=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.02.20 14:20
成人の拳よりもやや大きめの亀の彫刻がそれぞれ銀色と金色に光っていた。見知らぬ者の手の中に収められて米国の地に渡っていき、このほど大韓民国の懐に戻った朝鮮王の国璽・御宝だ。このうち、銀色の亀の本体の底には正四角形の枠内に「大君主宝」と刻まれている。旧韓末「自主外交」を夢見て自ら大君主と称し、「天子」を意味する宝を国璽に初めて入れ始めた高宗(コジョン)(在位1863~1907)の意志が反映されている。
高宗は1882年(高宗19年)、外交文書の捺印などの用途で「大君主宝」など国璽3つを同時に製作した。これらは1897年大韓帝国宣言(光武改革)の時まで外国との各種通商条約締結に使われたが、その後日帝強占期や韓国(朝鮮)戦争などをたどりながら行方が分からなくなっていた。そんな中、1990年代後半にあるオークションサイトに出てきた「大君主宝」を在米同胞事業家のイ・デス氏(84)が購入した。第17代孝宗(在位1649~1659)の業績を賛えるために1740年(英祖16年)に製作された「孝宗御宝」も一緒にだ。イ氏は長い協議の末、昨年12月にこれら文化財2点を文化財庁に引き渡した。