危機に直面した文大統領、「最高の選手」で外交安保陣容を構成すべき(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.08.02 09:40
四方から吹きつける砂嵐のために前後の識別が難しい。韓半島(朝鮮半島)の地殻変動の中で一寸先も見えないだけでなく、その次は誰が不意を打つか緊張を緩めることができない。歴史的な南北、米朝首脳会談があり、南・北・米首脳間サプライズ板門店(パンムンジョム)会合のような政治イベントが関連国指導者の国内支持率には役に立った。北朝鮮の非核化に対する持続的な「希望拷問」も与えている。しかし、まだ米朝間立場変化の兆しや具体的な進展がない実情だ。
韓日関係は韓国大法院(最高裁)の強制徴用賠償判決が日本の報復性貿易制裁の局面につながった。ASEAN地域フォーラム(ARF)で会った康京和(カン・ギョンファ)外交部長官と河野太郎外相の二国間会談は相互立場の違いだけを確認し、日本のホワイト国リスト(輸出審査優遇国)からの韓国排除を強行することが秒読みに入った。米国の仲裁の役割も物足りない。さらに中国を狙ったトランプ氏の「WTO開発途上国優遇措置の剥奪」が韓国にまで飛び火して韓国農業分野への打撃も懸念される。
弱り目にたたり目で先週、ジョン・ボルトン国家安保補佐官の訪韓目的も韓日関係の改善や非核化問題の議論でなく、50億ドル(約5368憶円)に韓国の次期防衛費分担金を引き上げることだったという報道が出ている。これは今年の妥結額の5倍を超える金額だ。さらに韓国政界では韓日軍事情保護協定(GSOMIA)の破棄が日本への対応カードとして取り上げられ、韓日米3角安保協力に亀裂が生じるのではないか懸念の声が高まっている。