【コラム】安倍-韓半島の悪縁とトランプの平坦でない世界(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.07.25 14:22
最近放送が終了した地上波ドラマ『緑豆の花』のシーンだ。東学農民運動の鎮圧を口実に1894年、景福宮(キョンボックン)に無断侵入し、高宗(コジョン)を脅迫した日本軍混成旅団の大島義昌少将。征韓論を主唱した吉田松陰の弟子の大島は、1909年に安重根(アン・ジュングン)義士がハルビンで伊藤博文を狙撃し、翌年に旅順監獄で殉国するまで、満州地域を管轄した関東総督でもあった。その大島は安倍晋三首相の高祖父にあたる。
敗戦後の日本の保守勢力は大きく2つに分かれる。一つは平和憲法を受け入れて経済成長に集中した吉田茂首相系列だ。この穏健保守は米国の世界覇権を認め、過去にもそれほど束縛されない。別の一方が岸信介首相系列だ。岸はA級戦犯だったが劇的に赦免された後、自民党の産婆役となった。征韓論の拠点だった山口県出身で、帝国日本の郷愁を忘れず絶えずアジアでの地位回復を狙う。岸信介の孫が安倍首相だ。
こうした環境に囲まれた安倍首相には韓半島(朝鮮半島)と改憲がDNAに深く刻まれているのかもしれない。安倍首相の裏面を暴いた本『安倍晋三、沈黙の仮面』によると、1993年に父・安倍晋太郎外相の選挙区を受け継いで初めて当選した当時の国会登院の所感から違っていた。ほかの新米議員はほとんど「まだ未熟なので先輩議員の教えに従って一日も早く自分の役割を果たせるようにしたい」と話した半面、安倍氏は「憲法改正をするために議員になった。一刻も早く米国に強要された憲法ではなく日本の自主憲法を制定したい」と語った。