【コラム】文在寅政府の国政壟断疑惑事件(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.12.16 09:56
ユ・ジェス監察事件で今後残りの調査対象は「チョ・グク+アルファ」だ。チョ前長官は昨年民情首席の資格としてユ前市長に対する監察をもみ消すよう指示した人物と名指されている。今回の事件で最も関心を引くのは果たして「アルファ」が誰なのかということだ。一部では廬武鉉政府時代の実力者など報告体系の外の人物が取り上げられている。他方では秘書室長、または大統領一家の介入疑惑が浮上している。だが、まだ確認されたことはない。チョ前長官が今後の召喚調査でどのように供述するかが焦眉の関心事となるのもこのためだ。だが、チョ前長官はすでに「数多くの所から電話がかかってきた」として外部の圧力、または苦情説を広めて検察の捜査が彼で終わることはないものとみられる。釜山(プサン)とは全く縁もないユ氏が釜山副市長についたのも政治的な力が働いたとみるのがさらに合理的だ。
ウリドゥル病院に対する優遇融資は両事件とは性格が違うが、金銭的な利益の主体がイ・サンホン病院長に限られたのではなく、ヤン・ジョンチョル民主研究院長など政界関係者に拡大したのかが今後の捜査ポイントだ。ヤン院長はこの政府の発足とともに外国に出ているなど批判的な世論を避けてきた。だが、民主研究院長としてカムバックして以降、企業家との対話など特有の行動のために物議をかもしてきた。この事件は優遇融資に与党の要人がどのように介入したのか、政治資金の名目で金品授受の行為が発生したのかなどが捜査の対象になるだろう。